都会の空は空気の汚れや、夜でも建物の照明があり、あまり星が見えなくなってしまいました。
でも旅行やキャンプなどで郊外へ出かけた時、星の多さにびっくりした経験はありませんか?
条件さえ良ければ肉眼でも楽しめる星空ですが、望遠鏡を使って観望すればさらに感動を味わえるはずです。
夜空でいちばん目立つ月の観望から始めてみましょう。
ただし月が見えなかったり、1~2時間待っても東の空にみえてこない時は観望はお休みです。
満月は一晩中見えます。
上弦の月(半月)は日没後の南の空、三日月は日没後の南西の空に見え、数時間で西の地平線へ沈みます。
満月以後の月は深夜や未明の東南の空に見えます。
満月はとても明るくまぶしいため、三日月~半月(上弦)のことが見やすくなります。
はじめは50倍~100倍くらいの中倍率で観望しましょう。
いきなり200倍以上で見ると、星を探したりピントを合わせることが難しくなります。
観望は50倍~100倍くらいの倍率で月の全体を見る事が出来ます。100倍以上では、月面の模様やクレーターなどの観望ができ、200倍以上ではさらに詳しい観望ができます。
まず50倍くらいで見てからアイピースを交換し、さらに詳しく観望して下さい。
望遠鏡の使い方に慣れて来たら、星座や明るい恒星、星団を観望しましょう。
観望の前に、その日に見やすい星座を知る必要があります。
たとえば、さそり座は7月~8月の夏が見やすく、オリオン座は12月~1月の冬に見やすい星座です。
それぞれの季節に合った星座をホームページや天文雑誌、天体の入門書などで調べて観望する星座を決めてください。
日々の天体観測や彗星接近時の情報など天体に関する情報やその他いろいろな情報を公開しております。
観望する天体を決めたら、星座の見える方角や見やすい時間を調べます。星座早見盤を使うと日付と時間から星座の位置を知ることができます。
星は、地球が自転しているため時間とともに動いて見えます。
太陽と同じように東の空を登り、やがて南の空へ移り西の地平線へ沈みます。
この星の動きを日周運動と呼び、南の空では東から西へと動きますが、北の空では北極星を中心に左回りに回転して見えます。
また、同じ星座を同じ時間に観望すると、日ごとに西の方向へ移動していることがわかります。
これは地球が太陽の周りを公転しているためで、毎年同じ時期に見る事ができます。
太陽系の惑星で観望しやすいのは金星・火星・木星・土星の4惑星です。それ以外の水星・天王星・海王星は観望が難しい惑星です。
惑星は望遠鏡で見ると、星座の星(恒星)と違い丸い形が分かります。
恒星はどれほど拡大しても光の点にしか見えません。